レース終わってみると
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”重馬場でも駄目だ
ったか”
 今週の金曜日は、
心斎橋のゲートJに
てオークス検討会。
雨が降るしきる中、
大勢の方にご来場い
ただき本当にありが
とうございました。
この場を借りて御礼
申し上げます。
 さてそのオークス。
増刊版との絡みもあ
って予想提出が木曜
日。その時点の天気
予報は関東地方は土
曜までずっと雨との
ことだった。とする
と、土曜の競馬は不
良、良くて重馬場。
日曜も良くて稍重ま
でしか回復しないと
見込んだ。 距離が
800mも違うのに桜
花賞組の活躍が目立
つのは、近年のオー
クスが上がりだけの
勝負になりやすく、
スタミナよりも決め
手が要求されるレー
スとなっているから
で、これは間違いな
い傾向。で、今年は
どうか。ハナを主張
するのはアサヒライ
ジングとヤマニンフ
ァビュルの2頭だけ
だが、ヤマニンは前
走後にジョッキーが
「もう少し離して行
けば良かったかも」
と言っており、どち
らが行くにしてもそ
う遅くはならないと
思ったし、そして前
述の馬場。今年はあ
る程度スタミナを要
求されるレースにな
ると判断した。当初
◎の予定だったアド
マイヤキッスは切れ
味が身上。例年のオ
ークス向きのタイプ
で、スタミナ型では
ない。そこで白羽の
矢を立てたのがヤマ
ニンファビュルだっ
た。
 入厩当初から牡馬
顔負けの力強い馬体
とキャンターが目立
っていた同馬。エア
ジハード産駒らしく
気難しい面はあるが、
それも経験を積む毎
に解消されてきた
(と思っていた)。
忘れな草賞、スイー
トピーSはちょっと
甘くなったが、ジョ
ッキーのコメント通
り、ペースを落とし
過ぎたフシもある。
後続に脚を使わせる
ような形で先行すれ
ば、道悪なら後続も
差しづらい。切れ味
はなくてもパワー、
スタミナは十分。力
量比較がかなり難し
いレースだったが、
忘れな草賞から展開
していけば桜花賞組
ともそう力差がある
とも思えなかった。
粘り込みを期待して
の◎だった。
 ところがだ。天気
予報が前倒しとなり
、土曜の最終レース
前に夕立ちのような
雨は降ったものの、
どう考えてもオーク
スは良馬場という状
況になってしまった。
これでは、よっぽど
うまいペースで運ば
ないと、ヤマニンに
は厳しい。なかば諦
めムードでのレース
観戦。
 ガッシャンとゲー
トオープン。外から
のアサヒにこられま
いと仕掛けてハナを
取りに行くヤマニン。
行き切った。1角ま
でに少しリードを広
げ、ヨッシャそれぐ
らいでいいよ、と思
ったのも束の間、仕
掛けたものだから制
御不能となり、グン
グンとリードを広げ
て行く。終わった、
と思った。1000m通
過が58秒1。これで
残れる馬はいない。
大差しんがり。イベ
ントにまで出演して
生き恥さらした自分。
 今日のところは鞍
上の行かなければ、
という思いが裏目に
出てしまった。競走
馬にとって気性も大
事な要素であること
を改めて痛感。ヤマ
ニンが引っ張ったこ
ともあるが、カワカ
ミプリンセスは前走
よりもむしろ折り合
いがスムーズ。セン
スがいいし、4戦4
勝での無敗のオーク
ス制覇には素直に拍
手をおくりたい。

競馬ブック 西村敬