重賞回顧
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中野秀幸
 芝コースは刻々と
変化していたよう
である。土曜日の
前半と日曜日の後
半とでは随分、展
開面で違いが見ら
れた。内で苦しむ
馬、外から差し脚
を伸ばす馬。特に
コーナーが2つの
6ハロン戦ではそ
の傾向が顕著であ
ったように思われ
る。
11R飛騨S(1600
万下、1200メート
ル、芝)はそんな
典型的なレースに
なったのではない
か。外からのとい
うより僅かなスペ
ースを見つけて、
ズバッと切り込ん
できたのはシルク
ヴェルリッツ。2
走前のダート、稍
重だった新潟での
6ハロン(芝)。
多少時計のかかる
荒れ馬場も味方し
たと思うが、連勝
中の勢いにモノを
言わせた感は強い。
2着にはヤマノサ
ンデーズ。もとも
と被されることを
好まない気性の馬。
外枠に入ったのは
好都合だっただろ
う。トーセンザオ
ーもよく差してき
た。これからは、
といっても残り1
週だが、後半のレ
ースは外からの差
しが決まるケース、
増えてくるのでは
ないだろうか。
そんな中で頑張っ
たのがミスティッ
クエイジ。道中何
度か前の馬に乗っ
かかりそうになる
ほどの行きっぷり。
もう少し外の枠だ
ったなら……。こ
れはマルカジーク
にもいえそうだ。